昨年、さる方に「三浦しをん」なるオーサーを紹介され、アマゾンでどれにしようかと吟味したら、タイトルにピンときて 『妄想炸裂 (新書館ウィングス文庫)』 を即決定。即プラッツへダッシュ。発見。手にとって、表紙に赤面。レジでわたす姿を想像して汗顔 :’-)
見事に撃沈されたので、しばらく放置P状態。で、今年にはいってアマゾンでポチッと逝きました。到着後、一気に読破した。エッ、感想?
「自分の腹筋がロッキー3になったのかと錯覚するぐらい鍛えられたましたよ」
まさに、リンカーン先生いうところの「人民による人民の・・・」、もとい「妄想による妄想のための妄想随筆」。エンターテインメントな妄想ですな。オーサーの感性のツボにはまりそうな予感なら、自宅でこっそり読むことをレコメンド。
決して喫茶店やファミレス、電車なんて公衆の面前で読んじゃいけませんぜ。奇人だと認定されて、半径5m以内にそして誰もいなくなる状態。クッ、クッ、クッって忍び笑いですませられるもんじゃぁありませんから。
なんせ「妄想する視点」がすばらしい。「なるほど、妄想とはかくありきものか」と指南された。かくゆうわたしも妄想好きですが、常々悩む「ナニに妄想して、どこまで範囲をひろげて、最後のオチをどうするか」がお見事。ヨッ、三浦屋:-]
さらに毒舌と自虐のバランスが絶妙。半可通でない知識が、随所に登場する単語の裏側に垣間見られる。ものスゲー量の漫画と書籍がお友達なんでしょうな。久しぶりにその他を全部読みたくなってきた。またアマゾンでポチだな。
今回登場したなかでのマイベスト10を列挙。以下登場順で
- 人はパンのみにて生きるにあらず
- 私だけが知らずにいた
- 防人のうた
- 酒には酔えぬ体質なれど
- 男もすなるハードボイルドといふものを
- 豆腐のかど
- 新春妄想大会開幕
- 悪い男
- 森の小熊
- 土俵際の攻防
友人Yとのかけあい、アルバイト先での会話、実在の有名人から起因する妄想、妄想で企画する小説、エントリーしだしたらきりがない。まぁ、いずれにせよ瞠目すべきは、
「ギミックなボケとツッコミを文章で表現しきれる言葉あそび力」
じゃないかと。これだけツボにはまらせてくれる感性の持ち主に興味があったので、経歴を調べてみると、納得。卒業大学もさることながら、1976年生まれだと。どうりで、読んでる漫画、老人趣味、オジサン志向が似てるわけだ。ちなみにキラキラ 1 (1)は読まれたのかな?傑作でした。
32歳最後の日のエントリーをどうしようかと思案中だったけど、コレにして自己満足 :->
最後に冒頭の「さる方」についての紹介(当然ながら独断と偏見です)。シュールでウイット、まれに私の残り少ない頭髪をさらに抜こうするエキセントリックでナイスなお方。私には”SO”ですな。
これ以上書いて、「アレは誰ですか?」といつものように突っ込まれたら、「ああ、あの方ですか。妄想の架空の人ですよ。ハハハハハハハハ:-}」と答えるハメになるだろうなと妄想…..orz。