Webサイトのトホホな話#3

今日は、三宮方面へ打ち合わせ他で終日外出。昨日は、M先生とご友人&患者さんのOさんと新京極の「スタンド」でグビー〜っと。スタンドは、昭和2年創業。大正モダンを彷彿とさせる店内の様子がノスタルジック。レジは木製(だったはず?)。伝票は手計算用の紙。金額がズラっと書いてあり、頼んだ商品に該当する金額にチェック。なんもかんも昭和初期のまんまって感じ。

Oさんはカナダ旅行に特化した旅行会社の京都支社長(M先生ブログより拝借)。その会社のサイトの話がとてもおいしい肴となった。Oさんの口から飛び出す業界ネタに、僕の頭の中のイメージが沸点へ。やっぱりすばらしいコンテンツを持っている会社の話は、ワクワク。大正モダンの店内とデジタルアナログ話のコントラストが、さらにイメージをヒットアップ。

と、宴たけなわとなったところで、今回のトホホの話が、まさか自分の身にふりかかろうとは、いい気分で酔ったワタクシに予見できるわけもあるまい(泣

M先生 「Oさん、今回のうちのサイトの医療費控除の説明、わかりました?」

Oさん 「ああ、以前聞いていた話なので、ちょっと流し気味に読みました(正確な表現ではないけど、こんなニュアンス。すみませんOさん)」

が〜〜〜〜〜ん。

M先生と打ち合わせをして、僕としては満を持して医療費控除要約版を作成したつもり。わかりやすく書いたとルンルンだったけど、見事に当たって砕けた…..orz

Oさんの読み方の問題というのでは、全くなくて、お話を伺ってあらためて「ユーザーの環境に、左右されないライティング」を考えさせられた。また残りわずかな我が髪が短い役割果たして、ハラハラと朽ちてくれた、アリガトウ。

まず、Oさんが今回のページを読んだときの環境。

  1. 誤った医療費控除の支払金額を第三者から聞いていた
  2. おおよそ医療費控除の概要を把握しているつもりでいた

1.は医療費控除は、「保険で○○円以上払ったときでないとダメだよ」って、以前、何かの話で聞いた記憶があったとのこと。その第三者の方から聞いた話は間違っているのだけど、そこへ2.の思考が加わったので流し読みされた、との見解をもって仮説をたててみた。仮説をもとに、Oさんのバイアスを想像しながらあらためて読むとわかる。

「医療費控除の説明をイチから懇切丁寧にはじめても、関心がわいてこない」

そうなんだ。むしろ、

「1年間で医療費を10万円以上払った方は、医療費控除を受けられるかもしれませんよ」っていう問いかけや、「10万円以上の自由診療を受けた方は、一度、この式で計算してみてください」っていう誘導のライティングの方がベターなんじゃないかと。

その後で、「医療費控除とはなんぞや」の話を展開する。ストーリーが逆なわけだ、ウンウン。確かに、門外漢だから調べる時のように、「入門書」を求めるなら話は別。でも、医療費控除は概要を把握している人や、小耳にはさんだ程度の人が半数を越えると予想される。

だから、いきなり計算式や計算をさせる動機付けのライティングが、有効じゃないかと結論を導き出した。これは、検証しないといけないわけで…..。

すべてのユーザーの環境に左右されないライティングは、難しい。それでも、最大公約数を求めていかないといけない。あらためて、「ユーザー環境をもっと想定しろようなぁ、シンクセル」って凹。でもユーザー視点の気づきを与えてもらったことに感謝。そして、立ち直る、やりまっせ(笑)