カテゴリー: diary

  • 近くて遠い他者と話す

    近くて遠い他者と話す

    2016年から日記は紙へ切りかえた。それまでiPhoneのアプリ(Day One)を使っていた。列車での移動中やニュートラルなときにiPhoneをポケットから取り出して入力しはじめる。Day Oneの画面は入力しやすく、ついつい長めに入力しがち。ひとしきり書いた充実感はあるのに、毎日となると気が進まない。短めに切り上げるとなにか物足りない。怠惰でわがままな性格には文章の腹八分を心がけられなかった。

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  • 自分を消せない間は見られない

    自分を消せない間は見られない

    日の出まえの町中を足早に歩く。東の空は淡い紅色にそまりはじめる。雲は朝帰りでもしたのか、ほのかに酔っ払っていた。湖岸に着いた。まれに見る好条件がそろったとき、身震いするような湖面が現れる。身震いするは誤用ではない。美しさと等しく恐ろしく感じる。あまりにも静かでおだやかな湖面。

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  • 向こう側の景色

    向こう側の景色

    お昼ごはんを食べて公園を散策していたら若いご夫婦とすれちがった。20代とお見受けしたがわからない。奥様が生後数ヶ月(当てずっぽう)の赤ちゃんを抱っこしておられて、赤ちゃんへしきりに話しかけていらっしゃる。一瞥を投げただけでも伝わってくるよろこび。世界の争いは明日にでもなくなるかと思えるような笑顔。

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  • 一つ

    一つ

    今朝の空は朝焼けを遮っていた。日の出がわずかに見えた。風が立っているからさざめく湖面。琵琶湖の表情は毎日違う。朝と夕でも変わる。

    うつろいを望めば、変わりゆく景色に心を重ねる。自然の「ちがい」は、私のなかの「おなじ」を労るように教えてくれる。

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  • 自分のために何かを続けることはできない

    自分のために何かを続けることはできない

    「習慣は第二の天性なり」

    習慣を広辞苑で調べた。例示されていた。習慣の意味は二つある。一つは慣習。冗談かと思ったが、そう書いてある。もう一つは「(心)反復によって習得し、少ない心的努力で繰り返せる固定した行動」とあった。辞書を編む方々が絞り出す語釈に唸った。 (さらに…)

  • ひとつをひとりへとどける

    ひとつをひとりへとどける

    新・映像の世紀 第6集の録画を視聴した(再放送は4月5日(4日深夜) 午前0:10)。

    誰もが撮影者となり、世界のあらゆる出来事が映像化される時代。スマートフォン、監視カメラ、そしてYouTubeには1分間に400時間を越える映像がアップされ続ける。

    スマートフォンで手軽に撮影できる時代。映像は一瞬で拡散される。番組で紹介された It Gets Better Project | Give hope to LGBT youth は一つの映像からはじまった。双子の兄弟が投稿した映像。

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  • 電車は車窓を車はプライベート空間を

    電車は車窓を車はプライベート空間を

    菜の花をよく食べた。そろそろ入荷もしまいなのか、色が褪せて花が咲いてる。ちぢみほうれん草も懐を気にしながら食べたが、陳列されている期間はほんとうに短い。新ジャガ芋、新タマネギが並びだした。スーパーの野菜もよいけど、車を所有していたら、ドライブをかねて道の駅で買い物するのも乙だし、滋賀県には車でないと足を運べない見所がある。

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  • 人は変わると嘘を言って本当に変わる

    人は変わると嘘を言って本当に変わる

    三寒四温。日が長くなり、冬籠もりを終えた人々が、夕方の湖岸に現れはじめる。春の風が波を立たせる。釣り、散歩、ウォーキング、ランニング、キャッチボール、サッカー、ダンス、年代ごとの情景に感じられておもしろい。いつも撮影している大きな木の根元に目を向けた。緑が目立ってきた。色は徐々に変わっているのに、「いつの間にこんなに生えて」と毎度驚くばかり。見ることの妙を湖岸から学ぶ。色褪せた身の回りの物は月日を感じさせる。毎日見ている物であっても、色褪せてゆく様子をくっきり覚えてはいない。あるとき、いきなり気づく。

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  • 無関心に目を向けるスイッチはどこにあるんだろう

    無関心に目を向けるスイッチはどこにあるんだろう

    葉物野菜をとっかえひっかえ手にとってかごに入れる人。玉葱やジャガイモ、人参、ピーマンを一つ一つたしかめながら袋に入れる人。南瓜の皮を見て買う人。鮮度が落ちた野菜が安く売られている棚に集まる人。鮮魚を吟味して買う人。国産と外国産のお肉を比べている人。

    デザインがあちこちにおちている。

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  • 論理も詩情もなく即興で生々しい

    論理も詩情もなく即興で生々しい

    ミモザの日。毎日、なにかの日が通り過ぎる。昨年、Instagramのフォロワーさんの写真で、ミモザを拝見してアクセントのある暮らしが伝わってきた。

    セキュリティーチェックもかねてときたまアクセスログを確認する。大半は一見さん。キーワードを入力して、ヒットしたブログ内のページへアクセスして、どこかへ去っていく。

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