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  • 豊穣

    2010.06.22 曇り

    もし天が存在して天気を決めているなら迷っているかもしれない。今日も迷っているみたいだ。迷いが二日も続くと不意に決断して雨をまとめて降らせないかと心配していまう。日曜日の雲と強雨の繰り返しは、どうしよう? やっぱり降らせよう! いや待てよやっぱりちょっと様子をみよう、いやいや今は梅雨だし思い切り降らせよう、天の遅疑逡巡に振り回される。

    朝はくもり。洗濯をどうしよう。迷う。今日の湿気だとくもりでも乾かないかもしれない。洗濯指数って意味不明なデータがあるけれど、あの%は何を伝えようとしているのだろう。結局、洗濯しなかった(夜、洗濯機のなかを見てちょっと凹)。昼間、天は遅疑逡巡を諦観したかのように光を地上へ届けた。その光がうらめしかった。

    朝からF社のコード修正。SEO、自分の場合はとりわけGoogleだが、どんどん変わってる。数年前に読んだテクニカル記事は古事記になっている。専門家の方々にはとうてい勝てないけれど対応しなきゃいけない部分はコードを黙々と書き換える。

    合間に休憩をかねて自分のサイトを使った実験も終わったので屋号のスペルをもとに戻す。自分のサイトから得られるデータも参照する。その後、M先生のWPの環境整備を終わらせ3.0のアップグレードに備える。

    残りはWPの制作。The 2010 default theme for WordPress が使える。HTML5宣言に驚いた。どうせならコレを使って自分のサイトをリニューアルしよう。

    24日のiPhone 4発売を前にiOS 4がリリースされた。自分のiPhoneは3G。現在の最新は3GS。”S”の一文字だけの違いなのにiOS 4の対応は地球と月ぐらいの距離がある。3GS+iOS 4はマルチタスクをはじめiPhone 4と遜色ない機能を使える。Twitterを検索してみると3GS+iOS 4は充分使えるみたいだ。

    これが3G+iOS 4となると動くのは動くがインストールするメリットはないかもって意見が多い。人によってはガソリンが空っぽで走ろうとする自動車みたいな印象すらある。iTunesに接続してiOS 4をダウンロードしてアップグレードする作業にかかる時間が相当長いらしい。3GはiPhone OS 3.1.3のままにしてiPadをなるべくはやく購入しよう。

    iPadは医療分野で重宝されるのではないかと推測する。身体の数値や投薬、薬の説明など医療データを格納できるようになるはずだから。今、プログラマの方々はソフトウェアを寝食を忘れて制作していると勝手に想像する。

    資金が潤沢な大病院は外部の医薬情報担当者の方々とも連携して健康診断・人間ドック・各種検査・治療などをカルテとリンクさせた統合環境を設計してもおかしくない。

    先頃知り合いの先輩が購入された。Macにまったく無縁だしデバイスを積極的に使わない。その先輩の感想を伺ってますます期待を持てそうだ。

    iPhoneは新しいガジェット好きな人やギークな人たちの早期導入者によってバズされ普及した。自分の記憶をたどると2009年の年初からiPhoneという単語を他人から質問された。周りではガラケーから乗り換えたり買い増しする人が急増した(これらの人はガジェット好きでもギークでもない)。

    iPadは違う。この違いがiPadの魅力。

  • 意外

    2010.05.26 曇り時々雨

    寒い。西高東低冬型気圧配置。羽毛布団を片付けたら何かの法則みたいな仕打ち。お天道さんひどいよ。この間の日曜日、早起きしなければならなかったので、その時、天使のモーニングコールを聴いた。DJの女性は至極まっとうな内容を語っている。ただ一つ、必ず総裁の教えって冠がつく。至極まっとうだから、心身ともに引き寄せられる人がいて、信仰心が芽生えるのかも。なまじっか、他宗排斥や絵空事を並び立てるより、身近な話題から振る舞い方へ転化して、最後は”教え”で締めくくる構造パターンは、聴く頭にすぅっと入ってくる。上手だ。

    午前中、アクセスログの収集と解析。それを済ませて12:00前に歯科健診へ出発。途中、梅田の紀伊国屋で 『Newton (ニュートン) 2010年 07月号 [雑誌]』 ニュートンプレス [to Amazon]『カオスの紡ぐ夢の中で (〈数理を愉しむ〉シリーズ) (ハヤカワ文庫NF)』 金子 邦彦 [to Amazon] を購入。小学館文庫で出版されてAmazonでプレミアがついてた複雑系研究の金子先生の本がようやく復刊。即買いでした。

    Twitterでつぶやいたけど、なんで歯科健診へ行ってるんだろ? 他人へうまく説明できない。健康診断を嫌がる人の中に「いやな結果が出るのがコワイ」って云う理由があるらしいけれど、歯科健診はいやな結果が出るのがコワイわけでもないし、でも、虫歯が見つかるとかなり凹し、なんで健診に行ってるのにって嘆くし、なにかSMゲームしてるような気分もあって、これが習慣化かって云われるとなるほどで、でも、そのプロセスをメタから明快に記述したくても、それは実に困難な認知プロセスであって。

    って、チェアの上で思案しながら口を開けていたらいつのまにか終わった。その後、里へ行く。先週の土曜日、両親が新しいPCを買ったので、PCの設定。前のPCがNECだったので、今度もNECを買うって言うので、ヨドバシカメラでNECのデスクトップをチョイス。久しぶりにWindowsの販売売場を視て浦島太郎気分になりました。今や一体型がデフォとは。地デジもデフォが多い。

    里に到着してNECの箱からPCを取り出し、電源ONしてWindows 7のセットアップ。はじめてのWindows 7。おお、かなりよい。NECの第一印象はよいです。親切な設計。正直、見直しました。付属ソフトもNEC専用の管理画面からインストールとアンインストールを管理できるし、最初からメーカPCにありがちな”なんでもかんでもインストールしとけ”的な状態でないので好感度が急上昇。

    Windows 7 64bitの動作も軽快。メモリ管理が優れているのか、複数のアプリやタスクを起動させても、マウスの動きとOSの処理にタイムラグがほとんどなし。複数のアプリをインストールしながらブラウザでネットして、メールを書いてもまったく問題なし。かなり気に入りました。IE8のフォントが綺麗。MSのフォントは汚い印象しか残っていないのでブラウザでネットする気もないけれど、Windows 7+IE8のフォントの可読性は高いと思う。

    ノートPC(Sony Vaio PCG-SR9/K)はいよいよ11年目に突入するので、そろそろ買い換えかなぁ。でも、まったく問題なくサクサク動いている(Flashは息切れする)。Pen3+mem256MBのノートPCでも、ちゃんとメンテしていれば、11年経っても動くんだな(物理的故障しなければ)。

    PCの設定が終わった後、父親の操作を視ていて有意義な情報を収集できた。ブラウジングしている時の動作やOSを触っているとき、デジカメから写真を取り込んで表示するまでのマウスの動きなどなど。びっくりしたのは、XPからWindows 7へ変わっても父親があまり驚かなかったこと。下手にOSの操作方法を理解しているより、何も知らない方がかえって乗り換えやすいらしい。そうか、認知しようにも「何もわからない」ないから、「前はこうだったのに、今度はないぞ」なんてパニックが起こらないみたいだ。

    父親が寝た後、全自動バックアップやメンテナンスソフトをインストールして、両親が何もしなくてもデータをバックアップしてPCをメンテナンスするように設定。そのまま里で宿泊。久しぶりにWindowsを触って堪能。

  • 歓迎

    2010.04.22 雨

    職安のDBを眺めていると、ラインから一度外れるとラインへ戻りにくい社会システムだなぁ。折しも茂木先生のブログでは編集者の5人が退社した、と書いてあった。ご自身はこれからは野生だ、フリーランスだと主張しているので応援していらっしゃるが、なかなか事はそう上手く運ばない様子が垣間見られる。自民党は、新卒を採用した企業に100万円の補助金を出す公約を検討しているとか報じられてが、暗澹たると政策のお手本だ。

    O先生のサイト制作と並行して自分のWPを実験。PC, iPhone, 携帯、それにiPadからのアクセスに備えるようテンプレートを改修中。ブログヘラルド日本版サイトの記事「ピザのようなブログにしたいんです」を読んで、YESって合点。エントリを妥当な長さに抑え、シンプルな文章を綴り、すべてのメジャなウェブブラウザとOSで適切に表示されること。マイナなアプローチでもねぇ、ウェブの変化へ対応しやすいと思うよ。

    Appleが2010年四半期の決算を発表。売上高は前年同期比49%増の134億9,900万ドル!! 純利益は同90%増の30億7,400万ドル!! 売上・純利益ともに過去最高の四半期決算になった(クリスマス商戦を除く)。S・ジョブスは、革新的なiPadに続き、今年はいくつか並はずれた新製品を用意している」とコメント。iPhoneが過去最高の業績に貢献している中で、Macの存在がスルーされがち。四半期、新規乗り換えユーザが増えたらしい。WindowsからMacへスイッチ。Macはウィルス感染しないなんて豪語しないとしても、感染リスクは低い。入信して周辺機器もAppleで揃えればネットワークやプリンタの設定、ファイル共有もラクチン。F先生の医院を拝見していて、改めて痛感した。

    そういえば、先日、Apple本社があるサンノゼのバーでプロトタイプの次期iPhoneが発見され大騒ぎになっている。次期iPhoneが並はずれた新製品かどうかみんな心待ちしているみたい。

    Wired.comの報告によると、Wired.comへアクセスするモバイル・ユーザの約8割はiPhoneだった。それがiPadが発売されてわずか3週間で、iPadユーザが26%占めるようになった。iPhoneからの乗り換えが多いと思うけど、革新的なデバイスがもたらす衝撃。

    FacebookのCEOのキースピーチの記事によると、今後のウェブはソーシャル関係がハイパーリンクと同等、あるいはそれ以上の存在になる。さらに、SNSとモバイルはとても相性がよい。Facebookは1億のユーザを獲得するのに5年かかった(“かかった”と表現してよいのかなぁ)、携帯で1億のユーザを獲得するのに3年。来年あたり1年で1億のモバイル・ユーザを獲得できるかも。

    20:00 M先生の食事会へお招きに預かる。T先生の歓迎会。M先生, T先生, S氏, Y氏, H氏、計6人。食事しながら皆さんの様子を拝見できて、とても嬉しかった。今後のミーティングでも役立てられそうな様態も伺えたので心が和んだ。気づかせてもらえる点が多い。適度な緊張状態を自覚できるので安定した振る舞いを提供できる。他方、今までと異なる空間を経験する不安もあって、安定と不安をハンドリングする能力が自分に問われている。深謝。

  • 凡眼

    2010.01.29 晴れ

    O先生のサイト制作。情報の設計に手こずる。悩む。古いコンテンツから新しいコンテンツへ変更する。アクセスログをもとに現在のサイト構造と導線の問題点を抽出したので、それを参照しながらの制作。うむ。

    16:00前に出発。途中、大阪駅で下車して FileMaker Pro 10 Advanced [to Amazon] を購入。データベース作成。初めてのチャレンジ。もともと自分の業務でデータベースを使いたかった。歯科医院の診療データベース作成にもよい。あと、Mac mini Serverを使った予約管理システム(というほどではない)のアイデアが思いついたので下調べ。自分のアイデアの実現性を吟味しなくちゃいけない。まだ不確定要素が多い。ひょっとすると、Apple Storeで相談したほうがよいかも。複数台のiPadを使ってやるので、上手くいけばAppleも活用事例として営業できると期待。

    19:00からM先生のミーティング。H氏とS氏の意見が参考になった。両人の視点は気づきを与えてくれる。自分もと奮い立たせてくれる。ますます楽しみ。空間の設定が変化するとアイデアが生まれる。もともと持っていた能力が爆発した。本人の力であり、すごいと思った。まだまだ未知の発想があるようだ。20:30前終了。M先生と食事へ。美味。大いに盛り上がる。M先生が上顎なら自分は下顎か。噛み合わせを察して話す醍醐味。M先生の現場は自分の日常からかけ離れている。でも、やがて時間がかけ離れた空間を自分のもとへ呼び寄せる。それを想像しながら聴く。自分の凡眼に気づく。

    iPad関連のエントリーの中に出版業界の構造を批判する意見がある。電子書籍への期待の裏返しかもしれない。それらの意見はおもしろい。戦略と戦術が仕訳されている意見は鋭いし、たくさんの気づきがある。ただ、電子書籍関係のテーマの比率が高いように思う。あの大きさを利用するシーンは何だろうと今考えている。Wi-Fiが搭載されたホワイトボードとiPadでアドホックできれば会議で使えるし、マインドマップやチャートを書いて、それがホワイトボードへタイムラグゼロで反映されたらよいな。動作速度がネックだろうけど、タブレット型PCとは異なった用途をアプリで実現できるのじゃないかなぁ。

  • 分解

    2009.08.16 晴れ

    寝坊。寝不足。by 世界陸上。起きても覚醒しない。一定の基準に従った生活を崩したとき、すぐに身体と脳は反応する。自分の身体と脳は脆弱。もうやめよう。

    休暇最終日。『十角館の殺人 (講談社文庫)』 綾辻 行人『マジックミラー (講談社文庫)』 有栖川 有栖 を読了。20年ほど前の名作は、今読んでも色褪せないと感じた。手段が目的にすり替わってしまったという指摘がとてもおもしろかった。実世界でもある話。

    休暇中の日記はいつもの型を採用しなかった。へんな感じだった。明日からはまたもとに戻る。その前にリハビリ。

    今日は、Mac miniとPCとMacBook Proの分解と掃除。半年に1度ぐらいしてホコリを取りのぞく。毎度、感じること。こんなにホコリを吸い込んだ躰は徐々に蝕まれてるんだろうなぁ。

  • 狂騒

    2009.08.05 曇り

    05:26起床。今日は早いよMy Brain. 安定しないなぁ。ガマンして続けよ。太陽はなかなか顔を出さずに湿度がぐんぐん上昇。蒸し暑い。

    午前中、Kさんから緊急入電。緊急の仕事を午前中いっぱいかかって仕上げる。先方へメール。仕事のスタイルやコミュニケーションが人によって異なる。それがおもしろいというか、想定外、うーん、じゃないな、あっ、そうか、そういうところに気づかないのか、みたいなズレを垣間見られて興味深かった。

    昼からGIOSに乗る。近江大橋の特等席が復活していた。取り壊されなかったみたい。うれしかった。さっそくそこで『夏と冬の奏鳴曲(ソナタ) (講談社文庫)』 麻耶 雄嵩 を読む。新しい型と出会い、少し戸惑いながら読み進めている。文体は読者を選ぶ。作家のユニークな発想は読者を惹き付ける。だけど、ほんとうにユニークな発想は意外と少ない。それは文体に頼っていない。レトリックにも頼っていない。シンプルな文章が驚くような伝達意志を持っている。

    帰宅後、F社の方々とメールでやりとり。サイトについて意見交換。異論が交錯。よいと思う。どんどん異論を交換して、最適な客観を獲得したい。それがユーザを増やす急がば回れ。難点は、Who say じゃなく、What say へ意識を向かわせること。余分な感情を排除しなければならない。

    昼食はパンひとつ。夕食はぶっかけうどん。ねばねば系。オクラと長芋、玉子。野菜も少々。梅ニンニクも投入。美味かった。

    コンパクトカメラは GRDIGITALII を使っている。先日、GR DIGITAL IIIが発表された。F1.9はスゴイ。GR Ⅱを充分使いこなせていないから自分にはもったいけど、一度撮影してみたい。このカメラは、ほんと撮る気にさせる。おもしろい。確か、GR DIGITAL Ⅲの発表のとき、「デジタル一眼レフとコンパクトカメラの間」を訴求していた。ニッチだけど、ステキなターゲットだと思う。そのコンセプトどおりガシガシ撮りたくなるし、画質も申し分ないし、単焦点の奥の深さがたまらない。サイトのターゲットもそうありたい。

  • 勧懲

    2009.06.16 晴れ夕方雷ちょっとだけ雨

    梅雨はどこにいった。暑い。地熱によって水蒸気が吸い上げられ入道雲が発生しやすい気候。昨日も夕方怪しかった。今日も夕方怪しいらしい(結局、夕方ものすごい雷が鳴った)。

    朝、M先生のWPをアップグレード。無事完了。ほっとした。CMSのバージョンアップは緊張。手順に従えばスムーズだけど、異常が発生したとき原因を特定しづらい。F先生のTypePadの不具合を各員。問題なし。よい感じ。

    F社のアクセスがのびている。セミナ効果。セミナの前後はやっぱりアクセスがのびて、その後、増加傾向になる。連携で相乗効果を生みだす。パンフレットとサイトを同じにしてもシナジーを得られない。それと同じ。

    昼食はパスタ。昼からMacBook Proの環境整備。Express CardからSATAで起動してLeopardへ移行する予定。少しずつ進めよう。Cardは入手済。さて爆速か否か。爆速なら買い替えサイクルが長くなってありがたい。

    E-P1が発表された。すばらしい。技術革新。心意気。こういったイノベーションがユーザの知覚へ刺激を与える。グラフィカルな要素とデザインが尖った逸品。欲しいな。PENTAXのシステムから移行するつもりじゃないけど、セカンドシステムを構築したい。

    勧善懲悪という概念はいつ頃から発生したのだろう。日本特有か、あるいは西洋にもあるのか。アジアは。思考が腐敗したような言説が蠢動し、平等のポジションへ引きずり込む。知る権利を放棄している者にとって知りたくない情報を遮断しにくいようだ。

    もう前半が終了しようとしている。今年は厳しい。続けたいけどいつまでもつか。体力勝負。転換しないと。視点のパラダイム。発想のシフト。自負。自信。謙遜。キャピタリズムとの距離感。

    夕食はかつおのたたき。タマネギとネギ、ショウガとニンニク、ワカメをたっぷり入れた。トマトとキュウリ。最高の食卓。うれしかった。

    夜は『発想する会社! ― 世界最高のデザイン・ファームIDEOに学ぶイノベーションの技法』 トム・ケリー, Tom Kelley, ジョナサン・リットマン, Jonathan Littman『イノベーションの達人!―発想する会社をつくる10の人材』 トム ケリー, ジョナサン リットマン を再読。つまみ読み。おもしろい。

  • 律動

    2009.06.15 晴れ曇

    午前中、TypePadの移行。一日かけて残り10%を仕上げて完了するつもり。山場。間にS社のページ作成依頼が入ったのでそっちと同時並行で進める。S社のアクセスログからユーザの動きを確認。改善の余地あり。コンテンツかナビか。仮説はコンテンツ。ユーザが理解できない言葉と内容で記述されている。ユーザが認識していない。知覚していないから「ない」のと同義。

    昼食はなし。GIOSを90分ほど乗る。GIOSのメンテがうまくいってから、チェーリングの調子がよい。物静かな音が心地よい。シフトアップ・ダウンもリズミカル。うれしい。近江大橋で女性とすれちがった。二人とも驚く。まったく同じGIOSだった。あいさつして少し立ち話。橋の上で同じGIOSで会話。なんだか妙な質感だった。

    帰ってきて、TypePad。TypePadを移行しながら過去ログを読んでいると、ひらめきのエントリーがあったりする。たぶん、当人は読み返していない、と思うけど、女性らしいというか、スタッフの視点のひらめき。ブログはダイアローグでもありモノローグ。過去の自分とダイアローグとモノローグの狭間にゆらいでみると発見がある。

    A社のサイトもアクセス順調。メールの問い合わせも多し。やっぱりコンテンツを持っている企業は大小問わず存在している。存在の価値をユーザが求めている。ページの多寡でなく、視覚化されたコンテンツと言葉がユーザを訴求する。

    明日はオリンパスからマイクロフォーサーズ機の発表。画期的な商品だろう。懐古と斬新を融合した新旧ユーザを魅了する商品と期待。日本の技術。ものづくり。創発。発想する会社。

    夕食は、野菜を塩で炒めてうどんにぶっかけ。塩うどん風。うまかった。

  • 何を創っている?

    何を創っている?

    キャラバンへかばんを受け取りに行く。3週間前にオーダーしていたかばんだ。ワクワクしながらお店の階段を上がる。どんなふうに出来上がっているのか、頭の中のイメージとどれだけ違うか、ドキドキ。

    お店のご主人は、松山千春にほんの少し似ている(すごく主観が入ってます)。30代っぽい。シャイな感じで、オーダーのときも、積極的に提案されなかった。1人で切り盛りしている。

    CARAVAN

    かばんとご対面。

    オーダーしたかばん

    すごく気に入った。メッセンジャーバッグ的な持ち方をしたかったので、できるだけ持ち手を短くしてほしいと頼んでいた。たすき掛けしてみたら、肋骨の横に鞄が密着。ご主人が、「持ち手はもっと短かいほうがよかったですか?」と尋ねてくれた。まったく問題なし。

    脇のすぐ下にかばんがピタっとくっつくようなイメージを抱いていたから、ご主人の心遣いが嬉しかった。持ち手が少し長くなったけど、脱着を考えるとちょうどいい。僕が想定していた長さだと、実用には不便だっただろう。ほんとうに嬉しい。

    鞄のひな形

    形(50パターン)と持ち手(20パターン)と生地(200パターン)を組み合わせて、バッグを作ってもらう。3週間前、僕が選んでいるとき、お店の中には、4人1組の女性客(20代と40代の2組、合計8人)がいて、狭い店内は、ごった返していた。僕はすぐに決まったけど、女性客は悩んでいた。

    CARABANの生地

    20代の4人組は、夢中になって選んでいた。もう友達のことなんてかまってられないような雰囲気。でも、ときおり「どうするの?」とか聞いてみたり。40代の4人組は、店内に飾ってある完成品の中から選んでいるみたいだった。1人が肩にかけると、3人が一様に「いいわぁ」なんて声をかけながらウキウキしたご様子。迷うだろうなぁ、でも、それが楽しいよなぁ、と観察していた。

    CARABANの店内

    かばんを受け取りに行ったとき、ご主人はミシンを踏んでいた。店内には誰もいなかった。1人で何もかもしなければならないけど、飄々としている。シャイなご主人が創ったカバンを手に取って僕は喜ぶ。

    次のかばんを選ぼうと、生地と形を眺めている間、再びミシンが、ジージーと音を立て始めた。僕の視線は、かばんとミシンを何度も往復する。いつかこんな仕事をすると誓った。今は、何も創っていない。いや、作れない。だけど、いつか、自分の創ったものを手に取る人たちの笑顔と出会う。そんな創作をしたい。

    CARABANの店内

    ちなみに、創ってもらったかばんの値段は、5,565円でした。とっても素敵なかばんをありがとうございます。すぐ近所だし、近々2つ目をお願いします :mrgreen:

  • 単純であることの難しさ

    整理整頓が苦手だ。対照的に机がちらかっていると、仕事がはかどらない人もいる。『佐藤可士和の超整理術』の写真を見ていると、異次元の世界だと自分の目に映る。混沌(都合のいい単語!)としている机では、何がどこにあるかを映像で記憶するようになる。だけど、拡散が閾値を超えると、探すのに数分かかる。それが数十分になったりすると手間になり、やがて重い腰を上げて、頭の映像と現実の滅茶滅茶のズレを修正する。

    雑然とした机

    昨日、そのズレを整理していたとき、メモ書きを見つけた。

    Leonardo Da Vinci “Simplicity is the ultimate sophistication.”

    「単純であることは、究極の洗練である」、明快だ。今年に入ってから、モノを捨てているような気がする。何を持つかより、何を持たないか。振り返って、捨てられるようなモノしか持っていなかったということだ。ホビーなら違う、と思う。あくまで身の回りのモノ。

    馬齢を重ねることとリンクするのかもしれない。というのも、一、二年ほど前から管理できなくなってきたなぁと感じ始めた。もう何を持っているかすら覚えていなくて、捨てようとして、「おお、こんなモノを買っていたのか」と気づく。何で買ったのか思い出せないときもしばしば。だから、今は本当に必要かと自問するようになった。対象物を買って、それを使いこなしている姿を明確に描けるかどうか、と検討する。何度も書くけど、ホビーは違うだろう。どうしても手に入れたい、という気持ちがある、と想像する。

    机のまわり

    「単純であることは、究極の洗練である」ことの難しさ。それは、使いこなせること。自分の意識に問題がある。身近なガジェットで考えてみよう。僕は、Happy Hacking Keyboard Professional2 PD-KB400Wを使っている。シンプルなレイアウトに魅了されて買った。すばらしい。何一つ文句ない。でも、いまだに使いこなせていない。すべてのキーは両手で届く範囲にあるのに、手の動きが追いつかない。僕の動作が洗練されてない。

    カメラはK10DとGR DIGITAL IIを使っている。K10Dのレンズは31mmと77mmと40mm。単焦点ばかり。ズームレンズを1本持っているけど、ほとんど使わない。ところが、こちらも使いこなせていない。単焦点を使いこなせていないというよりも、風景を切り取る視点を持っていない。「このカメラを買えばキレイに撮れます!」と宣伝されるカメラで撮影すると、たしかにキレイだ。だけど、何かが違う、とすぐに気づく。躍動感、アングル、立体感、光と影…..。閃き。視点。

    HHK Professinal2

    現在、ある歯科医院のプロジェクトに参加している。参加するにあたって、Wikiを用意した。Wikiにあらゆることをアウトプットしてほしいと提案した。問題、課題、成果、実践方法、ミーティングの内容、とにかく何でもいい。限られた人員で、限られた道具で、限れられた資金、そして何より限られた時間のなかで、単純であること、メソッドを使いこなせること、そしてすぐに実践できることを考えた。

    「単純であることは、究極の認識である」ということを、プロジェクトで伝え続けていきたい。