《日航機123便は長野・群馬県境に墜落した模様!》ーーーーー北関東新聞の遊軍記者悠木和雅が友人の安西との約束を果たすため帰宅しようとしたそのとき、共同通信社の「ピーコ」が伝えた。日本航空123便墜落事故、それは「単独の航空機事故としては世界最大」を伝えるはじまりだった。死亡者数は乗員乗客524名のうち520名、生存者は4名。完全遺体492, 離断遺体1143, 分離遺体351, 移棺遺体79, 総合計2065体。完全遺体のうち五体がすべて揃っていたのは177体、離断遺体のうち、部位を特定できたのは680体、部位不明の骨肉片は893体。遺族の方々はいまだ癒されることなく、何かすがって懸命に生きている。『クライマーズ・ハイ』は地方記者の現場が描かれている。だから、事故の一報を受けたあと「どっちだ?」が当初の最大の問題だった。群馬なら「ウチの事故」、社の総力を挙げなければならない。若手は「めぐってきたチャンス」にはやる気持ちを悠木にぶつける。世界最大のヤマを誰よりも早く踏みたい。かたや年嵩の男たちは精彩を欠く。
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事故調と対話しては?
昨日、兵庫県尼崎市で福知山線脱線事故について、JR西日本による被害者への説明会が開かれた。メディアはその様子を報じる。次の文章に辟易する。
asahi.com: 遺族「なぜ」、ATS設置遅れの背景説明はなし JR西
遺族が「日本の鉄道事故調査委は米国などと比べ歴史が浅い。調査を待つことなく、自ら調べるべきだ」と質問を続けると、山崎社長が「鉄道の事故調査委はま だ『ひよっこ』だが、国が認めた機関。自らの調査と事故調査委の調査結果が違っていたらどうするんですか」と語気を強める場面もあったという。
YOMIURI ONLINE: 「事故調はひよっこ」福知山線事故説明会でJR西社長
山崎正夫社長は「事故調は長らく航空事故だけを調査対象としており、鉄道分野は最近できた。まだ『ひよっこ』と言っては語弊があるが、それでも、当社とし ては法律で規定された機関である事故調を尊重したい」と説明。さらに、同様の質問に「独自調査の結果が事故調の結果と異なると、ダブルスタンダードになっ てしまう」とも述べ、JR西としてこれ以上調査する意思のないことを明らかにした。
どちらも記事に制約があるかぎり、現場の空気や前後の文脈を省略せざるをえない。いかに伝えるか苦慮している はずだ。しかし、到底、「苦慮」の文字は見あたらない。朝日には「まだ『ひよっこ』と言っては語弊があるが」がなく、読売は『ひよっこ』を際立たせる。伝える筆力を失ったのかと淡々と読む。
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世界が注目する日本の原発
米紙ウォールストリート・ジャーナル(同)は昨年改定された原発の耐震指針について「過去25年で初めての改定だったが、それから10カ月もたっていない」と日本政府の監督体制を疑問視。「原発は自然災害だけでなく、テロリストによる破壊工作に対しても弱い」との専門家の見方を紹介した。
東電の社長の顔を眺めていると、地震直後にくらべ「引き締まってきている」ように感じる。というか、甘利経済産業大臣に呼び出されたとき、記者に応じる”顔”がゆるんでいたか。もしくは、凡人には見極められないほど修練を積んだ結果の達観した”顔”か。
いま、世界から批判されている。隠蔽体質に言及するニュースもあれば、耐震指針や情報公開について原発管理能力の脆弱性を問うている。政府の監督体制も問題あると。